5セル(6V用)簡易オートカット放電器
ここでは、マイクロ(RC1/18サイズ)等で使用している2/3セルサイズでの放電器の自作放電器紹介を致します。
通常市販の放電器はCサブバッテリー用の為、1A以下の放電器が無いのが製作の主な理由です。
これは、あくまでも
「簡易オートカット放電器」
です。
何故、「簡易オートカット」かと言いますと、回路にリレー等を使わずに、
安い「ツェナーダイオード」と「トランジスタ」の組み合わせでカットしている為、
若干の微弱電流が流れる場合が考えられるからです。
ツェナーダイオードとは。
ダイオードはご存じの通り1方向にしか電流を流さない素子です。
逆に接続した時は、電流が流れるのを断固拒否します。
しかし、ツェナーダイオードは逆接続すると、ある電圧からは電流を流してしまいます。
この時の電圧をツェナー電圧(降伏電圧)と言い、色々な電圧のツェナーダイオードが
市販されています。そしてツェナーダイオードは、わざと逆に接続して使用します。
この特性を利用し、5V前後で電気を流さないように回路に入れます。
ただ入れても良いのですが、今回はトランジスタと組み合わせる事で、
より安全にオートカットできるようにしてみました。
ちなみに、今回使用しているツェナーダイオードは、
ツエナー電圧(Min) 4.8V
ツエナー電圧(typ) 5.1V
ツエナー電圧(Max) 5.4V
が目安です。
5セル(6V)0.5A 5Vカット放電器 回路図
今回は、12オームのセメント抵抗が入手できなかったので、
10Ω+2.2Ωの組み合わせで使用しています。
単純に組むと、こんな感じです。
6セルバッテリーでのテスト風景です。
但し、上記回路では
6セルパック使用時
では、
計算上
「0.6A 5.0Vカット」
の為、過放電になる恐れがあるので、
ご使用の際は十分にご注意下さい。
最後に、あくまで計算上の回路ですので、製品誤差が多少有ると思います。
その際は、使用する抵抗値やツェナーダイオード値を変えて、
実測データーで微調整する事を強くお勧めします。
今回は、入手可能の部品で製作した事をご理解下さい。
今回の製作費用は、約400〜600円位で作れると思います。
(*地域によって、値段や入手方法が異なる為、価格はあくまで参考値です。)
改良型
上記でもご説明したように、製品には製品誤差が多少あります。
そこで、調整方法をご紹介いたします。
使用する抵抗値や、ツェナーダイオード値を変えて、
実測データーで微調整する方法もありますが、せっかく取り付けた物を外すのが面倒、
又はパーツが勿体無いと思う人も多いはずです。
そこで、上記の回路図に
「シリコンダイオード」
を使うことで、カット電圧調整の方法をご紹介いたします。
「シリコンダイオード」とは、
ダイオードの役目は「電気の一方通行」ですが、もう一つ重要な性質に順方向降下電圧(VFといいます)があります。
これは、順方向すなわちアノードからカソードに電気が流れるときに下がってしまう電圧の事です。
一般的なシリコンダイオードは0.6〜0.7V程度降下します。
この特性を利用し、ツェナーダイオードが5V前後で電気を制御できるように回路に入れます。
シリコンダイオードは1本当たり約0.6V電圧を降下させますので、例えばツェナーダイオードが予定カット電圧以下なら、
足りない分の電圧を補う為にシリコンダイオードの個数を、ツェナーダイオード手前に直列に追加して調整するだけの単純作業です。
詳しくは、下記回路図をご覧下さい。
LED用の抵抗についても、接続確認用で光らすか?
それともカット電圧の目安で光らせたいかは好みですので、
その場合は、51Ω抵抗〜330Ω抵抗の範囲内で変更する事をお勧めします。
微調整をしないと微妙にLEDが光続けて、目標のカット電圧以下まで下がる恐れが有りますご注意下さい。
使用するLEDの色で、使う抵抗値が違いますので、あえて目安値だとご理解下さい。
変更前
変更後
ps この放電回路は、あくまでメモリー効果により弱ってきた2/3セルサイズ用の
コンディションを整えたり、新品バッテリーでのお越しに使用するのが主な目的の放電器です。
通常使用で、0.5A放電ですと非常に放電時間がかかりますので、ご理解くださいます様お願いいたします。
実験結果
今回の、回路図No2にて放電テスト結果は、1日放電して平均4.3V前後で終了しました。
やはり、地元の電子部品店で購入した「ツェナーダイオード」の制度が悪かったらしく、
当初は4V以下まで下がっていたのですが、「シリコンダイオード」を1個追加した事で、
この値を維持する事が出来ました。また、LEDも上手く連動しているので、LEDを見て
放電結果も分かりやすくなりました。
回路設計図上では、5Vカット設計なので、本来なら後1〜2個「シリコンダイオード」を入れて、
調整するべきでしょうが、このまま様子を見たいので、実験は平均4.3V前後カットで続けたいと思います。
好みの問題や、心配される方は「シリコンダイオード」の個数を増やしても構いません。
今回の結果から、
この簡易オートカット放電器の長所は、
- リレーを使用していないので、バッテリー内部に電圧が残っている限り、設定電圧内で繰り返し放電し続ける。
- 簡単に製作や、好みに微調整が可能。
- この放電器で放電後のバッテリーは、非常に充放電の調子が良い。やはりメモリー効果の影響が大きいと予想できる。
(低電流で放電することで、バッテリーに負担を与えず、ゆっくり抜く事でバッテリーの各セルのバランスも良くなると考えられる。)
この簡易オートカット放電器の短所は、
- 非常に放電時間が長い。
- 使用している部品の信用性にかける、特にツェナーダイオードの制度の問題で電気回路にくわしくないと調整が困難かも?
- ケースに入れないと見た目や安全性が悪い。
以上で、今回の実験はこれにて終了したいと思います。
皆さんも挑戦してみては・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?
PS 今回の簡易オートカット放電回路は、インテレクト・セルシリーズ又はGP・セルシリーズでのバッテリー用で、
当方は1セル辺り0.9V〜0.85Vを目安に製作しています。
当方の得ているバッテリーデーターでは、フォース・セルシリーズは過放電に過敏なバッテリーですので、
1セル辺り1V以上で設定する事を強くお勧めいたします。
ご参考までに。
バージョンアップ!!
さすがに、1000mAh近くのバッテリーを0.5Aで放電するには時間がかかりすぎるのと、
バッテリーの管理が大変なので、0.5Aダブル放電器にしてみました。
単純に、回路図No2の物を左右対称に組んだだけの物ですがこれで効率アップです。
左右対称の回路なので、トランジスターは逆向きになります。
中央部分が、ポジティブ(+)側、外側がネガティブ(-)側の為、
トランジスターの入出力端子の関係上こうなります。